餃子を包みながら

　　　　　　こんがり焦げ目は、餃子の命。手作りラー油でいただきます。　　

食べるラー油を手作りしたならば、やっぱりかかせないのは、餃子ですね。
そんなわけで、さっそく餃子を作ってみました。　

私には、餃子にまつわるニガ～い思い出があります。
結婚したての頃、私はまったくと言っていいほどお料理ができませんでした。
そんな私が、結婚して初めて作った夕飯のおかずが、餃子でした。
...いま思えば、どうしてよりによって、最初の夕飯に餃子を選んだのか。
自分でも思い出せないのです。

どうやって作ったのか、まったく記憶にないのですが、
とにもかくにも、焼きあがった餃子は、フライパンにべったりとはりついてはがれず、
無理やりはがしたものだから、べちゃべちゃの、ぐちゃぐちゃ。
原形をとどめない餃子をお皿にのせると、夫は何も言わずに食べてくれました。
...が、それ以来、餃子を出すたびに、あの頃のことを笑いながら話す夫は、
きっと、よほどガマンして食べてくれたのでしょうね。　


...思えば、餃子作りがいちばん成長したかもしれないなぁ。
いまはむしろ、得意料理のひとつとなりました。

そんな、いわくつきの(笑)我が家の餃子の作り方をご紹介しますね。
もちろん、フライパンにべったり...なんてことにはなりませんから、ご安心を!


餃子のつくりかた

材料:

餃子の皮･･･････････････････30～４０枚分
豚バラ挽き肉････････････････200g
キャベツ････････････････････1/4個分
蓮根････････････････････････3ｃｍくらい
にら････････････････････････1束
ねぎ････････････････････････1/2本
生姜のすりおろし･････････････小さじ1
鶏がらスープの素････････････小さじ1
しょうゆ・酒････････････････各大さじ1
オイスターソース････････････小さじ1
白こしょう･･････････････････少々
ごま油･･････････････････････大さじ1
大葉････････････････････････10～２０枚

作り方:

1.野菜はすべて細かく刻む。(キャベツ・蓮根はフードプロセッサーを使うと早い）
　キャベツは塩小さじ1/2をふって、しんなりさせる。
2.ボウルに挽き肉、生姜、調味料すべてを入れて、全体が白っぽくなるまでよーく混ぜる。
　キャベツの水分をかるく絞って加え、残りの野菜も加えて混ぜる。
3.大葉はよく洗って、水気をとる。
4.餃子の皮を手のひらにのせ、大葉をのせる。大葉の中央に具をのせ、ふちのまわりに水をつける。　皮を半分に折って、細かくひだを寄せながらたたむ。ひだをつけた方を少し内側に入れると形がよ　い。大葉を使い切ったら、残りは大葉なしで同じように包む。
5.フライパンをあたため、サラダ油大さじ1を熱し、餃子を1個ずつ、少し間隔をあけて並べる。
　餃子を持ち上げてみて、きれいな焦げ目がついていたら、ぬるま湯を餃子の半分の高さまで入れてふ　たをする。弱火と中火の間くらいの火加減で、水気がなくなるまで蒸し焼きする。
6.パチッ、パチッと音がしてきたらふたをとり、ごま油を少量フライパンのまわりにたらし、強火で　熱する。水分を充分とばすと、はがれやすい。



茄子は今が一番おいしい時季、麻婆茄子もよく作ります。
早速、ふだんお世話になっている親戚にも、麻婆茄子と餃子ともちろん食べるラー油も
小瓶に入れて、お裾わけしました。
喜んでくれる顔を見るのも、またうれしいのです。


お料理教室の生徒さんから、先生は昔からお料理が上手だったのですか?...
と言う質問をよくされるのですが、そのたびに、この餃子のエピソードを話すのです。
生徒さんは意外な顔をされますが、ほんとに下手くそだったのですよ(笑)

お料理が上手になることって、毎日、毎日、手作りすることの積み重ねと、
今日のは美味しいと褒めてくれたり、今日のはいまいち...とはっきり批評してくれる
家族がいてくれることでしょうか?

餃子の皮を包みながら、いつも思います。

あれほどお料理の苦手だった私が、今、こうして、食のお仕事をしているのですから。
...とても不思議です。
だから、人生って、おもしろいのかもしれませんね!